JPモルガンCEO 「おそらくほとんどの銀行がブロックチェーンに注目している」
JPモルガンのジェイミー・ダイモンCEOは、ブロックチェーン・テクノロジーについて慎重な楽観主義の姿勢を示しつつ同行の事業計画にブロックチェーンを取り入れる可能性を示唆し、改めてビットコインを重視していることを強調した。
ニューヨークで開催されたバークレイズ・グローバル・ファイナンシャル・サービス・カンファレンス(Barclays Global Financial Services Conference)の40分間に及ぶQ&Aセッションの一部で、ダイモン氏はビットコインについてのコメントを残した。 アメリカン・バンカー(American Banker)が伝えた。同セッションの中でダイモン氏は、JPモルガンが財産保管・現金管理事業から撤退しようとしているという報道を一蹴し、同行が競争力ある立場にあることを参加者らに説明し、再認識させた。
ビットコインに関してダイモン氏は、ビットコインは通貨としては成功しないという以前からの立場を何度も繰り返し説明しつつも、ビットコインの基礎となるブロックチェーン・テクノロジーをどのようにして同行の金融システムに将来的に取り入れるのかについて戦略を表明した。このような理念は、このところ金融機関や政府の間では主流となってきている。
一方、この様なシステムは今までよりも効率的なのは確かだが、各銀行はセキュリティを強化する必要があることも指摘、慎重な姿勢も見せた。
ダイモン氏は、JPモルガンが 他の銀行と同様に、このところ同分野へ進出している ことにも言及した。「JPモルガンには、同分野専門の研究グループがある。・・・そして、私の見解では現在ほとんどの銀行が同様の取り組みを行っている。」
さらに重要なのは、JPモルガンはデジタル・アセット・ホールディングス(Digital Asset Holdings)のブライス・マスターズCEOにも接触していることだ。 マスターズ氏は同スタートアップ企業に今年初めに参加している。 マスターズ氏はかつて、JPモルガンの投資銀行部門及びコモディティ部門の責任者を務め、在任中はダイモン氏から力強い支援を受けていた。また、同行は「その他多くのブロックチェーン企業」にも接触している。
かつてダイモン氏は、通貨としてのビットコインは「価値保存手段として最悪」とのコメントを残している。2013年、ダイモン氏はビットコインが銀行にもたらすおそれがある潜在的脅威について触れ、「ビットコイン開発者は我々のシェアを奪おうとしているが、それは構わない。それが競争というものであり、我々もそれに対抗するつもりだ。」とコメントした。
今年初めにも、ダイモン氏は、ビットコインやその他新技術が従来型銀行モデルに及ぼす脅威を認めている。 株主とのカンファレンスコール開催中ダイモン氏は、同行が現在競合他社について「詳細情報を細部にわたって徹底的に調査中」だと説明している。
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