D-Day: FRBが金利据え置きを決定

by Forex Magnates at 18 September, 2015 カテゴリ: 海外総合

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(写真:Bloomberg)

長らく待たれていた決断がようやく下された。17日、米国の中央銀行である米連邦準備理事会(FRB)は金融危機開始以来初めて、金利引き上げについて言及する声明を発表した。

世界経済情勢及び金融動向に対する懸念が経済減速とインフレ率低下に繋がっているとして、遂に、FRBはゼロ金利を維持する決断をした。

米連邦公開市場委員会 (FOMC)の12名のメンバーらは、「最大限の雇用と物価安定に向けての継続的な取り組みを支援するためにも、委員会では本日、FF金利の目標レンジを現在の0~0.25%が今後も引き続き適切であるとする見解を再確認した。」とコメントした。

その中の1名だけが、中国・欧州・南米経済への懸念がFRBを悩ませていることをほのめかし、今こそが正常化に向けて取り組むべき時であると結論づけた。

実際、声明発表後に開かれた記者会見においてジャネット・イエレンFRB議長は、低インフレ率は永続的なものではないとしつつも、「このところの世界動向が、近い将来インフレへのさらなる下方圧力に繋がるだろう。」と述べ、それにより「米国経済がいくぶん抑制されるおそれがある」と説明した。

市場は落ち着いている

ここ数週間神経質なムードが漂っていたことに比べると、FRBの決定までの間マーケットは落ち着いていた。実際、ニューヨークでは正午までにS&P 500株式指数が0.1%上昇し、1,997ポイント。シカゴ・オプション取引所(CBOE)のVIX指数も1.7%上昇、21.7ポイントと、長期平均値の20ポイントは以前として上回っているものの、過去数週間に見られた水準よりは大幅に下がっている。

米国債利回りは発表前に下落したが、その直後に上昇した。

FRB発表後の株式・為替市場での動きも控えめだ。S&P 500は0.4%(7ポイント)上昇し2,003ポイント。主要10セクターのうち7セクターで取引高が上昇した。米ドルは下げた。英ポンド/米ドルレートはFRB決定後に急騰、ユーロは1%高の1.1408ドルとなった。

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このように市場が全体的に落ち着いているのは、多くの投資家がここ数週間の間に世界経済への懸念を織込み済みだったという事実を反映しているのではないだろうか。

見通し

FRBによる金利引き上げの遅れは、さらなる不安や憶測を引き起こすおそれがある。実際に、ミシガン州立大学国際ビジネス学のトマス・ハルト(Tomas Hult)教授は最近、「The Conversation」に寄稿し、不透明性や憶測による影響は実際の金利変動よりも極めて悪いものだと報告している。

またハルト教授は、米国・中国・インドの企業は既に金利引き上げへの準備体制が整っていると主張した。これらの国々の企業に及ぶ影響は大したものではない、というのが理由だ。

「多くの企業がここ数年多額の借入れを行っており、記録的な低金利での資金確保に成功した。それにより、貸借対照表価額も一時的に膨れ上がっている。今年、社債の販売額は3年連続の高ペースを記録しており、現在約1兆ドル。その大半は固定されているため、たとえ金利引き上げが実施されたとしても借入れコストは一定期間あまり変動しないだろう。」

しかしながら、マークイット(Markit)クリス・ウィリアムソン(Chris Williamson)チーフエコノミストは本日の決定について「避けられない運命を一時的に保留しただけだ」と指摘。明らかに、発表後にあがった多くの批判の声は、FRBメンバーの多くが依然として年内の金利引き上げを希望していることを示唆している。

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