上海株が6%下落、JPモルガン:中国人民銀行はさらなる利下げの可能性

by Forex Magnates at 19 August, 2015 カテゴリ: 中国ウォッチ

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(写真:ブルームバーグ)

上海総合株価指数(SCI300)が18日、6%以上下落すると、政府の株式市場下支えに対するコンフィデンスは低下した。現在SCI300は6月初めにつけた高値より、35%安で取引されているが、これで終わりではないかもしれない。

中国政府はすでに、国有銀行から市場に1,440億ドルを約束し、市場は安定化するかのように見えた。18日の相場は、政府保証の信用取引貸手であるChina Securities Finance Corpが信用取引融資市場への日々の介入を停止する、との先週金曜日の発表に対する反応だった可能性がある。

問題を悪化させたのは、先月銀行による外貨購入が人民元購入を430億ドル上回った、という中国国家外貨管理局(SAFE)が発表したデータである。これは先週の中国人民銀行による人民元切り下げの根拠となる。

JPモルガンが引き下げを予想

JPモルガンのアナリストは調査レポートで、今後数カ月の、中国人民銀行によるさらなる利下げの可能性は高まった、と述べている。同行のリサーチチームによれば、預金準備率引き下げ、または金利引き下げは早ければ来月にも行われる、とのことだ。

格付機関のムーディーズは18日朝、人民元改革は不動産開発業者にとってクレジット・ウオッチ・ネガティブとした。中国不動産市場に関する新しいレポート発表に際し、同社のAssociate Managing Director であるSimon Wong氏は、次のように述べた。「当社が格付けする開発業者の大部分は、人民元の10%切り下げまでは耐えられると考えている。

また国内金利のさらなる低下や国内債券市場の開放など、他の要因が人民元切り下げ効果を相殺する可能性がある。」

政府介入について

18日の不動産市場のデータは予想を上回り、不動産価格は3カ月連続上昇の+0.2%となった。一方、年ベースでは3.7%減少となりやや抑えられた。株式相場の下落が実体経済に波及するなら、不動産価格は信用収縮の悪化を引き起こす可能性がある。

ファイナンスマグネイトの取材に対し、First American TrustのChief Investment OfficerであるJerry Braakman氏は次のように説明した。「長期的に見て、上海株式市場の時価総額、収益の質、企業決算の信頼性は懸念材料だ。これらの懸念材料は他の新興市場でも残る。その結果、現在の状況下ではボラティリティーは上昇しやすい。

他の中国の市場に比べ、上海証券取引所は政府介入に、より大きな影響を受ける。新興市場が成熟すると、透明性が増す。過去1年半の中国市場の上昇は、個人投資家資金の大量流入によるところがある。

中国の人々にとって新たな運用方法は、典型的な景気の波をもたらした。ファンダメンタル分析の代わりに群集心理が、上海証券取引所における相場の急騰につながった。政府による株価下落阻止の施策はしばらくの間は機能したが、インサイダーによる売却取り締まり、空売り禁止などは株価下支えの長期的な解決法ではない。

IMFの汚職指数を見ると、多くの国で虚偽の財務報告が幅広く行われている。この問題は中国だけのものではないが、中国に対する世界中の投資家のコンフィデンスは、欧米や日本に比べるとはるかに低い。」

中国では、市場活動に対するさらなる規制が予想される。短期的にはインサイダーによる売却や空売り禁止、取引ルールなどがスペキュレーションを抑制するかもしれないが、長期的には市場への売却は大きな影響を及ぼさないだろう。良いニュースとしては、平均的な中国の人々は株式市場にそれほど多くを投資しているわけではなく、米国などに比べると低迷の影響は限定的だろう。

中国市場は前年比ベースでは、依然非常に高いということに注目することは重要だ。しかしBraakman氏によれば、さらなる注意が必要とのことだ。

同氏は「もし中国政府がやったように、信用取引の条件を緩めれば、リスクは上昇する。不動産を担保に株式取引の資金調達をするのは危険だ。」と締めくくった。

もし中国で再びボラティリティーが上昇すれば、中国の指数を取引する顧客の需要は高まる可能性がある。中国の指数の導入に踏み出した企業もあるが、もっと広く入手可能な香港ハンセン株価指数の導入が優れた近似値だ。





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