個人投資家により支えられた中国株式市場の舞台裏

by Forex Magnates at 14 August, 2015 カテゴリ: 中国ウォッチ

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(写真:ブルームバーグ)

最近金融ニュースは中国市場暴落の見出しであふれている。しかし実際のところ、この出来事を引き起こしたものとは何なのか?

6月以来、中国市場の暴落で3.25兆ドル以上が失われた。そのほとんどが普通の中国市民のお金だ。振り返ってみると、中国では個人投資家が株式の大部分を保有するという事実が、この暴落に大きな役割を果たした可能性がある。

世界の主要市場のうち、中国はその証券市場の投資家のうち85%を個人投資家が占める、という点で独特だ。この数字を米国の38%と比較してのことだ。また、個人投資家は頻繁に取引する傾向があり、その81%が一カ月に最低一回は取引すると述べている。

中国の新しい投資家たちの大部分は投資に関する知識や経験が乏しく、相場が良くなれば買い、悪くなれば売る、といったようにしばしば大勢に従う。このメンタリティーが頻繁な取引と相まって相場の動きを増幅させる。直近では上海総合株価指数が2014年11月から2015年6月にかけて二倍以上になり、その後30%暴落したのも例外ではない。

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個人投資家マネーが独占

中国で不釣り合いなほど個人投資家が多いのには、数多くの理由がある。中国文化や高い成長率に対する高揚感は最近の要因だ。他の重要な要因は、中国政府の企業、とりわけ外国人投資家に対する規制だ。

中国では中国企業の株式購入を希望する外国人投資家に対する厳格な割り当てや規制があるため、中国市場は主要経済の中でも最も世界に対する開放度が小さい市場のうちの一つだ。現在、外国人投資家比率は中国市場への投資額全体の約1.5%を占める。

外国人投資家が少ないことは中国株式に影響を与える二つの要因となる。第一に外国人投資家が少ないことで、中国株式市場の値動きは他の世界の株式市場との意味ある相関性がない。第二に、外国人投資家が少ないことで、市場全体の機関投資家の資金が少ない。これが、中国株式取引全体で個人投資家が大きな比率を占めることにつながっている。

信用取引と金利引き下げ

中国市場は孤立していることで、1997年のアジア通貨危機の際、比較的影響をうけることはなかった。しかし最近、中国政府は国内投資を奨励するため資本規制を緩めている。一つの例が2010年に導入された信用取引である。最近の急騰と急落の際には、政府は信用取引が株価に主要な影響を与えているとした。その結果、6月に株価が下落し始めると、政府は信用取引を取り締まるようになった。

信用取引規制に加え、中国人民銀行は2014年11月に経済が減速した際、成長率を押し上げるため金利を引き下げた。利下げはポジティブな経済見通しにつながり、株価上昇のきっかけとなった。利下げはまた、信用取引コストの引き下げにつながった。

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最近の暴落の際、政府は市場救済のためと2014年11月に始まった上昇のきっかけとなった需要を呼び戻そうと、再び金利を引き下げた。

簡単に言えば、2014年末までには成長は減速しており、政府のてこ入れ策や市場の成長維持の試みは暴落の前の相場上昇の積み上げにつながった可能性がある。

個人投資家が多く、外国人投資家が少ないことは混乱に拍車をかけ、規制が緩和された後でも市場をコントロールするのが難しくなった。中国市場のこれらの特徴が今回の金融混乱を引き起こし、中国市場の将来を予測するのを困難にする。





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