取引所はFXシェアの分け前にあずかることができるか?

by Forex Magnates at 10 August, 2015 カテゴリ: 海外総合

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何兆ドルもの分散型FX市場が次第に規制機関の監視の対象となり、電子取引技術が発展するに従い、取引所は伝統的に大手銀行の領域だった市場にも手を伸ばしつつある。

中央集中する店頭取引

現物取引やデリバティブ取引で、一日あたり想定元本$5.3兆を占めるOTCのFX取引は伝統的に、インターバンク取引プラットホームの分散型ネットワークを通じて行われてきた。

しかし規制と新たな技術により、FX市場は再構築せざるを得なくなった。

まず、FXの不正工作やLIBORの不正操作などの一連のスキャンダルの後、従来あまり規制されてこなかったFX市場が規制機関の注意を引くようになった。

そのため規制機関は、銀行に課した重い罰金や不正を行ったトレーダーに対する厳しい有罪判決に加え、市場をより良く監視するため規制を見直したり、強化したりしている。このことは特に、イギリスのFair and Effective Markets Reviewや、米国のDodd-Frank legislation(ドッド・フランク法)からも明らかだ。

また、新たな電子取引技術が開発され、ECN(電子商取引ネットワーク)を通じ、ますます多くのトレーダーが市場に直接アクセスできるようになった。このことにより、市場の動きやプライシングの透明性が増した。

BATS Global Markets社長のChris Concannon氏は、こう語った。「エンドユーザーは市場全体を見ることができる技術に慣れつつある。彼らは10年前に比べ、より多くの市場にアクセスしている。」

参入する取引所

 FX取引が世界的に、規制強化され中央集中型になるにつれ、有力な株式や商品の取引所はこの移行において中心的存在になろうとしている。

ここ数週間および数カ月の間に、ドイツ証券取引所グループや、米国第二の規模の株式とオプションの取引所であるBATS Global MarketsがFX市場におけるプレーヤーになろうと買収を行った。

3月、BATSはKCG HoldingsのHotspot FXを約$365百万で買収した。世界的に投資家がいくつかのアセットクラスにアクセスし、取引することにますます関心を寄せ、中でもFXが取引高ベースで最大のアセットクラスであることを背景に、同社にとって買収は戦略的な優先事項だった。

また先月末、フランクフルトに拠点を持つドイツ証券取引所は、ドイツに拠点を持つ法人ECNプラットホームである360Tを725百万ユーロで買収すると発表した。360Tはスポット、フォワード、オプション、スワップ商品などを取引するインターバンクFX取引プラットホームを運営する。

FTのあるアナリストによると、ドイツ証券取引所はEurexのデリバティブ取引を増加させるため、市場データの売却や、先物、FXフォワード、スワップ取引を発展させる手段として、360Tを成長戦略の中核においている。

立ち上げの苦労

 しかし取引所は依然、有力なプラットホームやグローバルな銀行との激しい競争に直面している。

 実際、BATSは揺れ動いている。Hotspot FXの買収は、スイス国立銀行がユーロとのペッグからスイスフランを外すと決定し、市場を混乱させて間もなくだった。その結果、信用コストとリスクマネジメントが最重要課題となった。

 Hotspot FXはFX市場で起こっているこれらの変化に影響を受けたようだ。ここ数カ月、同社のプラットホームにおける取引高は複数年の最低値で、7月は前月比8.6%の減少だった。しかしBATSはそれはボラティリティーが理由であり、Hotspot FXは長期的な買収であるため、月次の業績より長期の全体的な戦略の方が重要である、と主張している。

上述のように、取引所が本当のFXシェアを手に入れるにはまだ少し時間がかかりそうだ。OTC市場は集中化、透明化してきているかもしれないが、取引所は歴史的に、銀行や有力なECNによって脇に追いやられてきたのだ。





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