米CFTC、最低資本要件の違反でIBFX社に60万ドルの罰金命じる
米商品先物取引委員会(CFTC)は、マネックスグループの子会社、Tradestation Forex(IBFX)社に対し、最低純資本要件を満たさなかった事、最低純資本不足について一部適時報告を怠った事、従業員やエージェントの監督不備があった事について、60万ドルの民事制裁金を課した。
昨年、全米先物協会(NFA)もIBFX社に対し、FX執行報告の不備があった事に対して60万ドルの罰金を課している。
CFTCによると、IBFX社は2011年12月から2014年6月9日までの間、最低純資本要件が3度に渡り満たされていなかったという。1回目は2011年12月から2012年6月までの期間、外貨のアンカバード・ポジションがあり、これを正確に反映すると月末締めの計算で2012年1月31日に最低純資本を満たしていなかった。
2回目は、2013年1月9日で誤字が原因であった。同社はこのミスを即座に発見したが、2013年1月11日までCFTCに報告をしていなかった。
3回目は、2014年6月9日で、同社が新しいソフトウェアをインストールした時期であった。実装に十分なテスト期間を設けなかった為、資本に反映される必要があったアンカバード・ポジションを生じさせる結果となった。新しいソフトウェアの適切な試験を怠った事、エラー取引の適時検出のシステムに欠落があった事、正確な評価が出来なかった事について、同社の厳格な監督が欠如しておりCFTCの規則に違反した。
ドッド・フランク規制は、かつて繁栄していた米国のリテールFX業界に衝撃を与えた。マージンFX取引を扱う業者は、最低2,000ドルの資本を維持する事が義務付けられるようになり、多くの業者が米国市場から撤退する結果となった。
CFTCの『資本要件違反ブローカー狩り』は続き、これまで同様の内容で、FXブローカーのCMS FX社に対しても27.5万ドルの罰金を課している。
CFTCは、IBFX社に対し60万ドルの民事制裁を課すと共に、自動化されたリアルタイムのFXエクスポージャーモニタリングシステムと24時間監視におけるリスク管理処理の導入を命じた。
また、同社のIT開発やポリシーや手続きの実行について評価・査定を行い、今後実行すべき改善点の報告書を作成する、全国的に認められている独立した第三者コンサルタントを有する事も要求した。
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この記事は英語版のオリジナル記事をWESTERN Inc.が日本向けに編集したものです。
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