シンガポール通貨庁、バーゼルIII流動性リスクに関する協議内容を発表

by Forex Magnates at 3 September, 2013 カテゴリ: 各国FX規制関連 | 海外FX規制関連 | 海外総合

 MAS(シンガポール通貨庁)は本日(9月1日)、バーゼルIIIの流動性規制をローカルレベルで導入することに関して、これまでの進捗や政府レベルで協議中の事項を詳記した協議文書を公表した。

これまでの経緯

 2013年1月6日、GHOS(中央銀行総裁・銀行監督当局長官グループ)はバーゼルIII流動性規制を承認し、LCR(流動性カバレッジ比率)を流動性リスクの国際的最低基準として定めた。

 LCRの枠組みは、土日を含むカレンダーデイ30日間のストレス期間に必要となる流動性に見合った、ほとんど現金化されない、または価値損失がない十分なHQLA(高品質流動資産ストック)を銀行が蓄えていることを保証し、銀行のリスク特性を短期に回復させることを目的として形成されている。

段階的実施

 GHOSが制定した国際基準による適切かつ明確な指針が国際決済銀行を通じて公開されているにも関わらず、シンガポールの規制当局は独自のタイムラインに沿ってLCRの実施を行う。

 2015年1月1日、まず60%の実施率でLCR要件の導入を行う。その後実施率は毎年10%ずつ増え、100%に達するのは2019年1月1日だ。BCBS(バーゼル銀行監督委員会)のメンバーとして、シンガポールは委員会推奨タイムラインに沿って実施を進める。MASはすべての銀行や金融機関に対し、これまでのMLA(最低資産残高保有義務)に代わり、LCRの枠組みを採用することを提案している。今後はマーチャントバンクもこの新たな枠組みの対象となる予定だ。

 以上のことを背景として、今後MASはシンガポール国内のすべての銀行、マーチャントバンク、金融機関を対象に、2013年6月28日の状況に基づいた定量的影響度調査(MAS QIS)を行い、LCRをローカルレベルに導入した際に予想される影響について分析を行う。

LCR要件コンプライアンスとレポート

mas-building2 これまでのMLA要件では、流動資産におけるシンガポールドル建て適格負債の最低比率をすべての銀行が常時設定することを規定としている。

 MLAの目的はLCR同様、短期的な現金流出を食い止めることができる適切な量の流動性資産を銀行が蓄えているかどうかを見定めることである。また、MASへの届け出により、流動性危機の場合のMLA資産取り崩しが可能になることも、LCR枠組みの意図するところである。

この記事は英語版のオリジナル記事をWESTERN Inc.が日本向けに編集したものです。

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