ドッド・フランク法議論-業界上級管理職による取引報告義務に関するパネル討論をロンドンで開催

by Forex Magnates at 2 July, 2013 カテゴリ: 各国FX規制関連 | 海外FX規制関連 | 海外総合

 ドッド・フランク法による取引報告義務に関する責任について、業界討論および見解の確立は確実に活発化している。先週の木曜日、取引決済事業に関わる上級管理職間のパネル討論がロンドンで開催され、業界の最前線に携わる企業が抱えるこの問題の煩雑さがさらに明るみになった。

 規定されたデッドラインに関しては実に多くの問題が存在し、機関部門に属する企業がいかに各社のモデルをコンプライアンスに適合させることができるか、また規定されたデッドラインをすでに経過した企業がいかに対応したかを鑑みる必要がある。

 討論はFXWeek社のJoel Clark氏を議長として行われ、どういった取引が報告されるべきで、どの管轄に報告されるべきか、そしてどの機関が報告過程を遂行すべきかの詳細を含む4つの主要議題が中心となった。また、スワップ執行ファシリティ(SEF)の問題が討論され、どのプラットフォームが妥当であり、FX市場にSEFで取引する用意があるか否かが重要議題となった。最後には、企業の商業的利益および決済に関する規制権限があるか否かについても討論された。

誰が誰に報告するのか?

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HSBC
Jaqueline Liau氏

 HSBCのFX Primeおよびプロダクト&サービスのグローバルヘッドであるJaqueline Liau氏が報告を開始し、同氏の見解では、どちらの機関に報告義務があるかに関して、市場関係者にかなりの不明確感があると説明した。Liau氏は「市場のバイサイドおよびセルサイドの両方でかなりの混乱があり、誰が、どんな取引情報を報告し、誰に報告義務があるかが不透明である」と述べた。

 Liau氏はこの規制の初期段階およびそれに対する反応に言及し、「多くの関係者がどのデータが報告されるべきかに関して疑念を抱いている」と述べた。

 この規制に対応する試みとして、いままでにどの程度の進捗があったかに関する各パネルの見解が明らかにされた。米国では現時点で、FX 取引の一部が取引報告についていまだに違法状態であることが確認された。これは、規制の複雑さと企業の解釈の違いに起因する可能性が高いケースであり、このようなコンプライアンスは米国先物取引委員会(CFTC)の規制下では達成が困難である。適応するには多くの企業で技術面のアップグレードが必要になる。

 この問題に関して、ForexClear社のCEO であるGavin Wells氏は「報告方法にいくらかの変更がある。当社では当社独自の情報を米国と欧州で報告している。米国での取引報告能力に関するデッドラインは今年の1月であったし、欧州では来年の1月の予定である。当社では常に取引報告をしている」と述べた。

 「当社にとって、中央決済機構(CCP)の動向の明確性に関する追加条項部分がいまだに不透明な部分がある。当局が当社に何を明確化してほしく、いかにこのような情報を当局に報告すべきかに関して、当社ではいまだに理解しようとしている段階にある」とWells氏は述べた。

 Wells氏は最後に、ハードウェアの必要性を強調して討論を閉じた。「ミドルウェアのインフラは進化しているが、変更が早すぎる。現時点ではFXに対する取引コンファメーションのサービスは存在せず、インフラを確実に構築するために、取引の確認および報告をするTraiana社のような存在が企業には必要である」と述べた。

 Liau氏はこれに同意したが、報告義務は両サイドからもたらされるべきだと迅速に指摘した。「両サイドからの二重報告義務の施行は妥当な策である。バイサイド企業はしっかりしたインフラを持っており、全ての企業に報告義務がある。そのため、企業は自己責任を持つ意向であるか、もしくはサービス業者あるいはアウトソース先を使うかに関して集団意思決定をなすべきである」と述べた。

はっきりしない定義

 取引報告に関する規制の施行にはタイムスケールが存在する。Wells氏は先物と株式については1月に設定され、FX市場に対してはその90日後になったと説明した。

 何を期待されているかはっきり判断するには困難な部分が存在することが認識され、Wells氏は討論中に次のように説明した。「欧州では、当局により設定された実際の定義にいまだはっきりしない部分がいくらか残っている。欧州・中東およびアフリカ(EMEA)地域に対する規制のすべては金融保険に関する定義から抜粋されている。我々はそれらの定義に精通しており、理解できる。当局はこれを7日間かそこらでスワップに商業目的で適用している。これに対して各国は違った理解を示す。これは我々が取り組んでいる課題であり、ドッド・フランク法によるスポット・スワップのような正確な分別を確立しようと努力している。」

この記事は英語版のオリジナル記事をWESTERN Inc.が日本向けに編集したものです。

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