インターコンチネンタル取引所(ICE) ニューヨーク証券取引所を運営するNYSEユーロネクストを買収へ

by Forex Magnates at 21 December, 2012 カテゴリ: その他 | 海外その他 | 海外総合

 ICEとNYSEユーロネクストの株式は、今朝のプリ・マーケット取引で売買停止となった。ICEが、NYSEの株式を水曜日の引け値に37%のプレミアムが付けて、一株当たり33.12ドルで買い取るというものだ。2社には、これまでも話し合いの噂があったがICEが少し前に、買収に関してプレス発表を行った。一株33.12ドルの場合、NYSE ユーロネクストの買収額は、総額82億ドルになる。NYSEユーロネクストの株主は、合併会社の約36%を所有することになる。ICEは、合併の相乗効果として、出来高で450百万ドル、収益で15%増を期待している。別の発表で、ICEは、NYSEユーロネクストとLiffe デリバティブ・ユニットに関する決済契約を交わした。

 FXの視点から、このディールを眺めると、将来、合併会社は、通貨取引の中で重要なプレーヤーとなるだろう。どちらの取引所も、強固なFX取引の販売力を持っていないが、ICEは米ドル・インデックス取引に特化しており、NYSEユーロネクストの通貨エクスポージャーは、LiffeのEUR/USDコントラクトに限られていた。何れにせよ、ICEとNYSEとの合併によって、プロダクトベースが拡大し、魅力的な商品ポートフォリオとなるだろう。具体的には、ICEは、エネルギーや環境取引で大きなプレゼンスを築いているが、CMEグループのような多様性はない。従って、クロス・アセット・トレーダーは、CME Globexプラットフォームを中心に取引している。ICEは、従来から、多くの取引所の中の一つと見られてきた。ICEのトレーダーの慣習について、ICEのFXセールスディレクターであるScott Brusso氏に尋ねてみると、「ICEのトレーダーは、多様なOTCや先物サイトで取引している」と述べた。

 しかしながら、ICEが持っていて、その他のデリバティブ取引所が持っていないものは、強靭なテクノロジーの優位性だ。ICEのプラットフォームは、最も取引速度が速いプラットフォームの1つだ。NYSE側では、Liffeが強固なヨーロッパでのプレゼンスも持っている。これが、ドイツ取引所グループとの買収が、欧州委員会によって拒否された理由だ。両取引所が、欧州での取引をすでに、ほぼ独占的に行っていたからだ。一方、欧州に主たるデリバティブ取引所がなかったことが、CMEが2013年にロンドンに取引所を開設できる足がかりとなった。こうした中で、LiffeとICEが提供するデリバティブ商品のコンビネーションにより、新取引所がCMEと競合できるようになることが期待されている。さらに、ICEとLiffeの先物商品を一つのプラットフォームで提供するようになると、クロス・アセット・トレーダーの利用が増大するとも期待されている。FXについては、両者の合併が、すぐに通貨商品の取引増大に結びつくとは短期的には考えにくい。しかしながら、CMEグループのFXビジネスが、クロス・アセット・トレーディングの拡大により、この10年で成長したことを考えると、ICEにも同様の事が期待できるだろう。

この記事の原文はこちら(Original article by Ron Finberg at forexmagnates.com)

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