米国規制当局 ロシア銀行に日本円”ウォッシュ・セールス“に罰金
米国商品先物取引委員会(CFTC)は、ロシア、モスクワに本部を構えるSMP銀行(SMP)及びキプロス、ニコシアに本社を構えるEpaster Investments社(Epaster)に対し、CMEで取引された日本円オプション取引がWash Sales(ウォッシュ・セールス:損出し)規制に抵触し、非競争的で、事前に仕組まれた違反取引であるとして、罰金を支払うように命じた。
CFTCは、SMPとEpasterに対し、民事制裁金として罰金70万ドル、28万ドルをそれぞれ支払うように命じた。損出し目的の売りと非競争的な仕組み取引を禁ずる商品取引法(Commodity Exchange Act)及びCFTCルールへの違反を是正し、順守するように求めた。
CFTCの命令書は、SMPが2012年3月に3回取引したCME上場の日本円オプション取引のうち、SMPとEpasterは、2つの取引で、売り手、買い手を務めていたと述べている。
CFTCの命令書は、SMPが意図的に各取引において価格競争を回避し、無効にしていたと指摘している。指摘の内容は以下の通りだ。SMPの同一従業員がSMPとEpasterの取引口座を担当していた。問題のそれぞれの注文は、取引サイズ、価格において、それぞれオフセットされるように事前に準備され、同時に発注されていた。注文は、ある時間に、どのビッドやオファーよりも高い価格で発注、執行されていた。結果として、このSMP従業員は、関連注文が発注された際に、一方のSMPまたはEpasterの口座が、その取引の取引相手となることを確認していた。さらに、SMPは、これらの取引がリスク回避を行い、それぞれの3つの取引が財務的には無効で、ウォッシュ・セールスに該当すると認識していたと指摘している。
CFTC執行本部、ディレクターのDavid Meister氏は、「委員会は、ウォッシュ・セールスやリスク回避取引についての考え方にブレがない。このような取引は、先物、オプション取引の健全性を蝕む。今回の命令は、このような法令違反に対して、トレーダーに厳しく対峙するという委員会のメッセージだ。」と述べた。
この記事の原文はこちら(Original article by Adil Siddiqui at forexmagnates.com)
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