世界救済の為に、FXの新課税案

by Forex Magnates at 3 November, 2011 カテゴリ: 各国FX規制関連

金融市場は様々な方面から厳しい批判を受けている。
新しいドッド・フランク法決、トービン税、そして今、国連開発機構により、世界の貧困対策の為にFX取引の課税について新しい提案が出された。

国連開発機構は、水曜日、世界の気候変動の影響による世界の貧困層対処のため、一日に数千億ドルに値する取引が行われるFXの税金について提案をおこなった。

国連開発計画(以下「UNDP」)総裁のヘレン・クラーク(Helen Clarke)は、コペンハーゲンの第21回人間開発報告書でも述べたように「外国為替取引税は、全ての革新的な資金調達源の中で最も実行可能であると認識されている。」と提唱している。

また彼女は「この税金の構造については既に試算されており、この低率の課税は多額の開発援助金を生む事が出来、わずか0.005%の税金を課すだけで年間400億ドル以上の資金を確保できる可能性がある。」と指摘した。

報告書は、この税金は多額の税収を見込め、ユーロに限定した一方的な通貨取引の課税だけでも42億ドルから93億ドルの追加資金を集められると述べている。

今年のG20の議長国であるフランスは、開発計画に充てる財源となる金融取引税導入を強く求めている。金融取引税はカンヌで今週開かれるG20首脳会議で議題になる事であろう。

この通貨取引税の起源は、1970年代、米ノーベル賞受賞者である経済学者ジェームズ・トービン(James Tobin)が、マーケットにまん延する投機を抑制する為、FX取引に対して低率の課税を考案した事に遡る。

1990年代、再びこの案は反グローバリゼーション団体ATTACによって提唱され、貧困撲滅や金融発展のための資金調達ができると訴えていた。

デンマークのヘレ・トーニング・シュミット(Helle Thorning-Schmidt)首相は、現在の困難な経済状況について下記のように述べている。
「金融危機は物事を簡単にはさせていないが、先進国は我々の公約を果たさなければならない。
また、世界の貧困をなくし、経済的不平等の拡大に立ち向かう為に、私達はより包括的で強固な成長パターンを必要とし、より多くの人々が貢献でき、この成長から恩恵を受けれるようにしなければならない。」

UNDPは、最も貧しい国の人々は、環境悪化・破壊の影響に最も苦しんでいると指摘している。

クラーク総裁は「我々がこれらの資金、持続可能性問題、様々な課題に取り組まない限り、過去40年間と同じペースで今後改善を進めていく事は困難である。
最悪のシナリオによる影響は、課題が対処されなければ既に人間開発指数(以下「HDI」)が低い国々で不平等が拡大し、ほとんど発展しない事である。」と述べた。

これらの国々は環境の影響を受けやすいだけでなく、大気汚染、水質汚染、公衆衛生を含む脅威にも直面している。

これらの深刻な健康上、教育上、生活基準の欠如を測るために、UNDPは今年のHDIに初めて環境問題を考慮に入れた。主な判断内容は飲料水、衛生状態、調理用燃料についてである。

報告書の主執筆者であるJeni Klugmanは「数値は大変衝撃的である。」と述べた。

さらに、世界の栄養失調例の半数は環境要因から生じているのである。

全体としては今年の年間人間開発指数は生活の質の面で上昇を見せた。しかし、人々の不平等の度合いに応じて調節すると、全体で23%下落する。

Klugmanは「最も大きな下落は教育面で見られ、続いて収入面、健康面であった。」と述べ、世界の全体での不平等調整済み人間開発指数の下落を強調している。

ノルウェー、オーストラリア、オランダが、今年の人間開発指数の上位3カ国であり、下位3カ国は、コンゴ民主共和国、ニジェール、ブルンジである。

しかし、不平等の度合いを指数に調節すると、米国が4位から23位に順位を落とすようにいくつかの国は上位ランクから転落する。

FX取引は世界的現象となっているが、報告書でも指摘されているように年間約450兆ドルもの取引がある。全てのOTC取引を取り締まるのは困難なため、国連が各ブローカーに特命使節を派遣しない限り、この税金はインターバンクと先物市場で完了した取引にだけ影響するだろう。

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Original article by Adil Siddiqui at forexmagnates.com





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